たった今
2004年10月7日セミが鳴いてました。
いるんだよね。
場をはずす奴。
そういえば一昨日夢に亡くなった祖母が出てきた。
その頃卒業論文追い込みの時期で、いよいよ危なくなるまで一人東京に残っていた。
本当はその場に立ち会いたくなくて、
論文は半分口実でしかなかったけれど。
結局彼女は私が来るのを待っていて、
到着した明けがた、はかなくなった。
「ご臨終です」の言葉の瞬間、泣き出すなんて、嘘だと思った。
一晩中苦しんで、人工呼吸器をはずされてそれでもなお懸命に生きようとする彼女がとうとう力尽きたとき。
周りを囲む人々に去来するものは、ほっと息をつく安堵だった。
まるで一大叙事詩を観終えた後のように。
これがリアルだと、はっきりと思った。
悲しみは走馬灯のように駆け巡る過去の思い出にであって、
もはや手の届かないことへの後悔なのかもしれない。
夢の中で私は彼女の肩をもんでいた。
あまりにもリアルな感触で、
そういえばもういないのに、どうして私は彼女の肩を揉んでいるんだろうと、夢の中で我に帰り混乱した。
そうして、ああ、今は死ぬ前に戻ったんだ、と何故だか納得した。
その時何かを言った気がするのだが、今は思い出せない。
目がさめたとき、涙が出そうになった。
あの人は今でもきっと私のことを、どこかから見ているのだろう。
いるんだよね。
場をはずす奴。
そういえば一昨日夢に亡くなった祖母が出てきた。
その頃卒業論文追い込みの時期で、いよいよ危なくなるまで一人東京に残っていた。
本当はその場に立ち会いたくなくて、
論文は半分口実でしかなかったけれど。
結局彼女は私が来るのを待っていて、
到着した明けがた、はかなくなった。
「ご臨終です」の言葉の瞬間、泣き出すなんて、嘘だと思った。
一晩中苦しんで、人工呼吸器をはずされてそれでもなお懸命に生きようとする彼女がとうとう力尽きたとき。
周りを囲む人々に去来するものは、ほっと息をつく安堵だった。
まるで一大叙事詩を観終えた後のように。
これがリアルだと、はっきりと思った。
悲しみは走馬灯のように駆け巡る過去の思い出にであって、
もはや手の届かないことへの後悔なのかもしれない。
夢の中で私は彼女の肩をもんでいた。
あまりにもリアルな感触で、
そういえばもういないのに、どうして私は彼女の肩を揉んでいるんだろうと、夢の中で我に帰り混乱した。
そうして、ああ、今は死ぬ前に戻ったんだ、と何故だか納得した。
その時何かを言った気がするのだが、今は思い出せない。
目がさめたとき、涙が出そうになった。
あの人は今でもきっと私のことを、どこかから見ているのだろう。
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